- 概要 -
あばたとは、天然痘の腫瘍が治ったあとの皮膚の窪みのこと。他の皮膚疾患による瘢痕も指す。それに対してえくぼとは、頬にできるくぼみのことである。
- 詳しい解説 -
あばたとは、元は漢字で「痘痕」と書き、天然痘患者の皮膚に出来た腫瘍が回復した後の大きく窪んだ部分のことを指す。そこから派生してニキビの跡や瘢痕なども「あばた」という場合がある。語源は古代インドの言葉サンスクリット語で「腫瘍」を意味するarbuda(アルブダ)である。仏教で説かれている「アブダ地獄」は寒さの余り肌にブツブツができる地獄で、そこから「あばた」という語が広まった。
一方えくぼとは、笑顔になったときに、顔の両頬、または片側の頬にできる窪みのことである。特に女性のチャーミングさ、可愛さの象徴とみなされる。「あばたもえくぼ」という諺は、恋愛をしている人は、あばたでさえもえくぼに見えるほど相手に惚れていることを例える表現である。