医師と医学博士の違い

医師と医学博士の違い

医師と医学博士の違い

- 概要 -

医師とは、医学部を卒業して国家資格に合格して医師免許を持っているもののことである。一方医学博士とは、医学に関する博士論文を提出して審査に合格し、博士号を取得したもののことである。

- 詳しい解説 -

医師とは、医学部を卒業して医師国家試験に合格した者のことである。英語ではmedical doctor(MD.)という。医学部を卒業すれば学士(医学)の学位が得られるが、卒業しただけでは医師にはなれず、国家試験に合格して始めて医師と名乗ることができる。

一方、医学博士とは、大学院博士課程に進学して博士論文を大学に提出し、審査に合格するか、大学院に進学しないで博士論文を大学に提出し、審査に合格するかして、博士号を取得した者のことである。前者は課程博士(甲)といい、後者は論文博士(乙)という。どちらの博士号も医学部を卒業していなくても取得でき、医師でない者が医学博士になる場合もある。1991年7月以前は医学博士と言っていたが、それ以降は博士(医学)という学位に変更された。つまり、正しくは「医学博士」という肩書は1991年7月以前に博士号を取得した者だけが当てはまる。博士(医学)の英語での表記はphylosophical doctor(PhD.) in medicineで、「医学分野における哲学博士(または学術博士)」の意。