元首と首相の違い

元首と首相の違い

元首と首相の違い

- 概要 -

元首とは、君主制国家では王や皇帝、共和制国家では大統領のことである。一方首相とは、国会議員のなかから選ばれた内閣総理大臣のことである。大統領と首相の両方が存在する国では、大統領を元首とする。

- 詳しい解説 -

元首とは、国家の最高権力者のことである。王族・皇族などがいる国では王や皇帝のことであり、共和制国家では直接選挙で選ばれる大統領、共産国家では共産党の主席や議長、総書記などと呼ばれる地位の者。日本では天皇を元首とみなすが、憲法で元首の定義がされていないため議論がある。

それに対して首相とは、内閣総理大臣のことで、議会制民主主義の国では選挙によって選ばれた国民の代表である国会議員の投票で選ばれた行政の長である。大統領制や君主制の国では、大統領や君主によって首相を指名する。その場合の首相の役割は、あくまでも議会や行政権の代表である。日本も形式的なものだが、憲法によって首相は天皇により任命されると定められており、天皇を元首と見なす説の裏づけになっている。