- 概要 -
絹とは、カイコガ(蚕蛾)の繭から得られる動物性繊維である。光沢があり、吸湿性、保温性に優れる。それに対して綿は、多年生植物のワタの種子に付属する植物性繊維である。吸湿性に優れる。
- 詳しい解説 -
絹とは、昆虫のカイコガ(蚕蛾)の幼虫が蛹になるために作る繭の繊維を解いたもの。動物性繊維であり、染色すると染料がたんぱく質と結合して美しい発色をする。歴史上その製法は長らく中国以外で知られることはなく、絹の交易路がシルクロードとなり文化交流を促した。
それに対して綿は、アオイ科ワタ属の多年草の種子に付いている繊維のこと。もともと「ワタ」とは布団やクッションの中に入れるワタを指し、植物のワタから作られた繊維のことは区別して「綿(メン)」「木綿(もめん)」と呼ぶ。吸湿性に優れ、低刺激で肌に優しいが、乾きにくいため汗をかいて濡れたまま着ていると体が冷える欠点がある。