生ビールとビールの違い

生ビールとビールの違い

生ビールとビールの違い

- 概要 -

生ビールとは、加熱殺菌処理を行っていないビールのことである。近年はほとんどのビールが非加熱のため、区別がはっきりなくなっているが、居酒屋などでサーバーからジョッキに注いだビールのことを「生ビール」と呼ぶことが多い。

- 詳しい解説 -

生ビールとは、加熱、殺菌処理を行わないビールのことである。「生」は英語の「Draft」に由来し、樽に詰められた出来たてのビールをビールサーバーから注ぐというのが本来の意味。居酒屋や飲み屋ではサーバーからジョッキに注いだビールのことを指す。

一方、ビールとは、オオムギを原料とした発泡性のアルコール飲料の総称であり、生ビールに対して、生ではないビールの意味にも使われる。ビールの醸造後、酵母が生きたままでビールの中に存在していると発酵が進みすぎて味が変わったり、酵母のかすが「おり」となって残るため、かつては出来上がったビールを瞬間加熱することによって酵母菌を殺して、ビールの品質を安定化していた。こうした製法は、昔の「ラガービール」に使われていた。しかし、現在は、加工や冷蔵技術が上がって、ビールの熟成の最終段階で、加熱処理の代わりに、濾過処理によって酵母等を取り除くことで品質の変化を抑えることができるようになった。これによって、加熱前の生ビールの味わいを保つことができる。現在流通しているビールは、ビンであれ缶であれ、ほとんど非加熱処理の生ビールである。