武術と武道の違い

武術と武道の違い

武術と武道の違い

- 概要 -

武術とは、戦闘における対人格闘術の総称である。武芸ともいった。それに対して武道とは、武術の技を現代的に取り入れながら精神性を付加した、心身の鍛錬、修養を目指す競技であり、スポーツとして広まっている。

- 詳しい解説 -

武術とは、対人格闘術のことで、特に戦闘や戦場で相手に勝つこと、相手を殺すことを目的としている。古来、武芸ともいわれ、武士階級はこの武芸、武術を身に付けることは必須だった。実践的に相手を倒し殺すこともあった。

それに対して武道とは、武術の技を磨くことと人格を磨くこととを一体化し、技術だけではなく人間としての道を究めること、人間性の完成を目指す精神修養の意味を持たせた格闘技であり、スポーツとしてルールに従って勝敗を競うものである。相手への攻撃でも、急所や命に関わる技をかける事はルール違反となる。対戦は行わず演舞のみを行うものもある。はじめて武道という言葉を使ったのは、柔道創始者の嘉納治五郎であった。